2021.11.30
「21世紀に活躍できる世界市民の育成」
サレジアン国際学園の新たなスタートに注目!
2022 年4 月から男女共学校として新たにスタートするサレジアン国際学園。グローバル化とテクノロジーの進化によって予測不可能な21世紀をリードしていく人材の育成を教育目標に掲げ、1期生を迎える。今回は、生まれ変わったサレジアン国際学園に迫る!
新たに生まれ変わるサレジアン国際学園の教育像とは
2022年4月より、星美学園中学校高等学校から男女共学校として新たにスタートするサレジアン国際学園中学校高等学校。新たなスタートとともに進化したサレジアン国際学園の教育像について、川上武彦先生にお話を伺った。「長い歴史ある学校だからこそ、この新しいスタートを機会に子どもたちに本当に必要な教育を考えている」と話す川上先生。サレジアン国際学園の新たな教育目標は、『21世紀に活躍できる世界市民の育成』だそうだ。「これからの生徒たちは、グローバル化とテクノロジーの進化が絶え間なく続く社会で生きていかなければならない。そこで生き抜くために必要な教育とは、一つの正解は存在せず自ら未知の問題に対して最適解を構築していく力を育てるものであると思う」と川上先生は話す。たしかに、予め正解があり、インプット重視である従来の日本の学校教育は、日本の発展に寄与してきただろう。しかし、21世紀は絶えず進化していく時代であり予測不可能な部分が多い。現時点ではわからないような新しい課題が生まれてくる社会に対して、自ら問題発見をし、問題解決のためにどうしたらいいかを考え、そして、導いた最適解を実行して対応していくことのできる人材育成を目指しているという。
校名に込める思い
「サレジアン国際学園の『サレジアン』は『サレジアンシスターズ』に由来しているんです」と川上先生。1872年にイタリアで設立されたサレジアンシスターズは、産業革命で変化する社会の中でもリードしていく人材育成を展開していたという。21世紀も産業革命時と同様に変化し続ける社会になるだろう。そんな社会でも未来を見据えることのできる人材育成を目指して、今回新たに「サレジアン国際学園」として生まれ変わり、世界97ヵ国で展開するサレジアンシスターズの学校のひとつとしての教育像があるようだ。
新たな教育目標に沿った授業改革「PBL型授業」とは
「21世紀に活躍できる世界市民の育成」を教育目標として掲げるサレジアン国際学園では、教育目標に沿った授業改革もされているそうだ。それがまさに「PBL型授業」の導入である。PBL型授業とは、「Project Based Learning」といって問題解決を通して学ぶ生徒中心の教育方法のことで、正解のない問題に対して探究心を燃やし最適解を構築していく力を育むものだという。具体的には、個人で情報収集をした後にグループで話し合い、最終的には全体でプレゼンテーションを行うという授業形態をとる。このような授業形態をとることによって、「知りたいという気持ちから、探究心が芽生えたり、友達がどう考えているのかが知りたいと思ったりして、さらに話し合いを重ねていくことで自分の考えを友達にうまく伝えられた、解決の糸口が見えた、などの達成感を感じてほしい。そして、結果的に学校が楽しいと感じてもらいたい」と川上先生。「私たち教員は、生徒の知的探究心を刺激しながら生徒の心を大きく揺さぶるような体験や経験を最も大切にしていきたい」と熱く語ってくださった。
大学入試の先を見つめて
また、このような従来の授業形態ではないPBL型授業の導入であっても、大学入試への対応は十分可能であるという。その最大の理由として、大学の一般入試において思考力型問題が増加傾向にあるからだという。PBL型授業では、友達との話し合いを通じて思考力を深めていくため、大学入試の思考力型問題に対して大きく威力を発揮することができるそうだ。「前提として、サレジアン国際学園での6年間は大学入試突破が目的ではなく、あくまでも将来の自分たちの幸福追求が目的。ただし、結果的に大学入試への対応も十分に対応可能だ」と川上先生は話してくださった。PBL型授業以外にも、基礎学力向上のためのサポートやICT環境の完備によってオンライン授業も可能にしているようで、生徒が主体的に伸び伸びと学ぶ環境が整っているようだ。
拡張された図書室。BBCも放映されています。
世界市民にこれから求められる力
PBL型授業など新たな授業スタイルなどを通じて、21世紀を担い世界で活躍していく人材に成長するためにサレジアン国際学園では大きく4つの力を身につけていくという。それが、常に考え最適解の精度を上げていくための「考え続ける力」、違うバックボーンをもつ人との交流でも相手を慮ることのできるタフな「コミュニケーション力」、自身でエビデンスの構築を可能にする「数学・科学リテラシー」、英語を巧みに活用できる「言語活用能力」だ。そして、この4つの力の基盤となるものが「心の教育」だという。川上先生は、「健やかな心があってこそ、この4つの力を正しく活用していくことができる。だからこそ、生徒の心を大きく揺るがすような体験や経験は特に大切にして健やかな心の育成に力を入れていきたい」と話す。
サレジアン国際学園の「ファーストペンギン」としてともに成長しよう!
2022年より新たに生まれ変わるサレジアン国際学園。川上先生は、「サレジアン国際学園の1期生、つまり「ファートペンギン」にしか掴めないものが必ずある。学校とともに成長していこう」と受験生にメッセージをくださった。ファーストペンギンとしての経験は貴重なものになるだろう。21世紀をリードする人材育成を目標に掲げるサレジアン国際学園の新たなスタートに期待が高まるインタビューであった。
屋上の中庭は生徒に人気
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